白髪を引き起こす5つの原因

白髪の原因は何?

白髪になる原因は現在も解明されてはいませんが、多くの研究が実施された結果、 原因のいくつかが明らかになりつつあります。

白髪の原因と言われているのは……

1. メラニン不足
1-1 髪の色を決める2種類のメラニン
1-2 メラニンが作られるメカニズム
2. 過酸化水素の蓄積
2-1 過酸化水素が髪に及ぼす効果
2-2 過酸化水素が体内に蓄積する理由
2-3 過酸化水素を減らす方法
3. 成長ホルモン不足
3-1 成長ホルモンの役割
3-2 成長ホルモンは年々減少する
3-3 成長ホルモンを増やす4つの方法
4. ストレスの蓄積
4-1 活性酸素が髪を白くする
4-2 心へのストレスから分泌される副腎皮質刺激ホルモン
4-3 身体へのストレスから分泌されるメラニン細胞刺激ホルモン
5. 血液の不足
6. まとめ

意外とたくさん! では、順番に見ていきましょう。

photo by Petras Gagilas

1. メラニン不足

実は、生えたばかりの「産毛」には色がついていません。

最初は白髪である産毛が伸びるにつれて色がついていき、日本人ならやがて黒色になります。この最初の状態である白髪に色付けを行う物質、例えるなら染料がメラニンです。

髪の毛に色付けをする、このメラニン量が少ないと白髪になりやすいと言われています。

白髪の直接的な原因は「メラニン量の不足」です。

実は、誰でも最初は白髪なのです。何色の髪であっても生まれたての産毛の状態では、髪には色がついていません。

この産毛、髪が伸びていくにつれて色がつき、黒髪や金髪などになっていきます。この色をつける染料と呼ぶべきものがメラニンです。

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つまり、染料が少ないから髪が染まらない、ということになります。

1-1 髪の色を決める2種類のメラニン

髪の色は2種類のメラニンの、配合の割合で決まります。

  • ユーメラニン 黒色の色素
  • フェオメラニン 黄色の色素

日本人の黒髪は、ユーメラニンの割合が高いためです。他にも……

  • 黒毛の人 : 少量のフェオメラニン/多量のユーメラニン(アジア、アフリカ、地中海沿岸、太平洋諸島等)
  • 赤毛の人 : 多量のフェオメラニン/少量のユーメラニン(スコットランド、アイルランド等)
  • 栗毛の人 : 程々のフェオメラニン/多量のユーメラニン(地中海、中東等)
  • 金髪の人 : 赤毛ほどではない多量のフェオメラニン/少量のユーメラニン(金髪は劣性遺伝子で全人口の1.7%~2%程度)

1-2 メラニンが作られるメカニズム

肝心のメラニンですが、勝手につくられるわけではなく、もともと皮膚に存在するものでもありません。どういう流れでメラニンが作られるか、下の図を見てみましょう。

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「チロシン」という食物に含まれる物質が、「チロシナーゼ」という銅イオンを含む分子(元々体内に含まれる)によって変化し、メラニンが作られます。

また、このメラニンを作る場所を「メラノサイト」といいます。メラニンのサイトですので、メラノサイトと言うわけですね。

白髪の直接的な原因は「メラニン不足」ですが、上の話をもとにすると、原因のひとつに「チロシンの摂取不足」が考えられます。

反対に言えば「チロシンの摂取量を増やす」ことで、白髪になりにくくなることが分かります。

2. 過酸化水素

白髪は「過酸化水素の蓄積」によって起こる、という理論がアメリカで発表されました。

どういう事かと言うと、蓄積された過酸化水素がメラニン色素を破壊。メラニンの元となるチロシナーゼという酵素をつくるのも邪魔してしまうため、髪を黒くするのに必要な成分が失われてしまうのです。

過酸化水素は活性酸素の一つで、老化を促す原因にもなっています。髪にとってもよくありません。では実際、どのような悪さをするのでしょうか? 見ていきましょう。

2-1 過酸化水素が髪に及ぼす効果

ズバリ。過酸化水素は、髪のメラニン色素を破壊してしまいます。

過酸化水素が体内に蓄積される際、頭部にも例外なく溜まっていき、メラノサイトとメラニンをつくる酵素であるチロシナーゼを破壊しますので、髪を黒くするのに必要な機能が失われて、白髪になってしまいます。

2-2 過酸化水素が体内に蓄積する理由

過酸化水素は、実は体内においても活性酸素としてつくられています。人間が呼吸でとりいれた酸素のうち、一部が活性酸素(過酸化水素、ヒドロキシラジカル、スーパーオキシド、一重項酸素)になってしまうからです。

この過酸化水素、普段は体の中にある酵素(カタラーゼなど)によって分解されています。若いうちはこの酵素が十分にありますので大丈夫ですが……歳を取るにつれて体の中の酵素はどんどん少なくなっていき、過酸化水素の供給量が、酵素による分解量を上回ってしまうのです。

結果、過酸化水素が体の中に溜まってしまうことになります。

2-3 過酸化水素を減らす方法

過酸化水素は減らせます。

過酸化水素が悪さをする前に分解するか、過酸化水素そのものの発生量を抑えるか、過酸化水素を外部から取り込む量を減らすといったことが対策につながります。つまり悪さをする前に減らしてしまうということです。

過酸化水素の分解に効果的なのは、「カタラーゼ」に代表されるような酵素を増やすことです。歳を取ってしまったことで減少してしまっても、酵素をいっぱい増やして体内を若返らせることができます。

特に注意したいのは、食品に含まれる添加物や、歯磨き粉に含まれるホワイトニング成分です。日本製、日本産の品物であれば厳しい国内基準がありますので神経質になる事はありませんが、歯を白くする目的で海外のホワイトニング剤や歯磨き粉は避けた方がよいでしょう。海外の製品は日本よりも基準がゆるく、過酸化水素が含まれているケースが往々にしてあります。海外滞在の際には特に注意を払った方がよいかもしれません。

過酸化水素の対策には、まず酵素。カタラーゼをしっかり増やしていきましょう。

3. 成長ホルモンの不足

成長ホルモンは大人になっても分泌され続けています。しかし、20歳を100%とすると、50歳ではわずか10%前後しかありません。

成長ホルモンの役割、うち1つは白髪の改善・防止なのですが、加齢とともに成長ホルモンが減少してしまうため、白髪になってしまいます。(成長ホルモンの投与で白髪が改善される研究結果が出ています)

成長ホルモン、というと聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。読んで字のごとく、身体の成長の役には立ちそうなのですけれども、白髪にとっては具体的にどのような役割を果たすのでしょうか。

3-1 成長ホルモンの役割

成長ホルモンは、身体の成長や代謝を促す役割を持っています。子供の身長が伸びたり、タンパク質や炭水化物などの代謝を助けたり、血糖値を一定に保ってくれるのも、成長ホルモンのおかげです。→ 成長ホルモン(Wikipedia)

また、ちょっとお高いですがアンチエイジング用の注射などもあって、見た目が若くなったり、階段の上り下りが苦にならなくなったり、と目に見えて身体が若返る効果があるようです。

3-2 成長ホルモンは年々減少する

悲しいことに、成長ホルモンは大人になると分泌量が減っていきます。成長しきっちゃったからもう要らないよね、なんて言わずにもっと出してほしいのですけれども……20歳を100%とすると、40歳前後で2割くらい、50歳前後で1割、とかなり衝撃的な減り方です。

成長ホルモンの減少と、歳を取って白髪が増えることは、密接な繋がりがあるのです。

また、成長ホルモンが不足してくると、だんだん身体が衰えてきます。

  • 身体も気力も衰えて意欲がなくなる
  • 階段の上り下りといった負荷のかかる運動をしたくなくなる
  • シミやシワが出来るようになる
  • 白髪はもちろん、髪のハリやツヤがなくなる
  • 骨の量が減少してもろくなる
  • お肌がカサカサしたり老化したり
  • 集中力がなくなる
  • 体脂肪や中性脂肪が増える

よく目にするような、おじいさんおばあさんらしい感じの衰え方になってきます。

3-3 成長ホルモンを増やす4つの方法

先ほど挙げた成長ホルモン注射を打つとメキメキ若返るのですが、コストの面からあまり現実的ではありません。そこで、下に挙げる3つの方法をお勧めします。

睡眠

睡眠はお勧めです。何しろ、寝るだけでいいのですから。

寝る時間帯に関係なく、寝ているときには成長ホルモンが必ず分泌されます。ただし、眠りが浅かったり時間が短いと、分泌量は中途半端になります。規則正しく眠ると効果が高いので、寝る前のお酒や食事、スマホなどは控えて、深く眠れるような環境や習慣をつくることが大事と言えるでしょう。

運動

運動の場合は、筋力トレーニングや加圧トレーニングといった「無酸素運動」がお勧めです。成長ホルモンの分泌に必要な、乳酸を多く発生させてくれるからです。

特に加圧トレーニングは少ない負荷でも簡単に効果が出ます。体の部位をぎゅっと絞めて血の流れを鈍らせることで、高い負荷を疑似的に作り出していますので、その結果成長ホルモンが多く分泌されます。(一時期有名人の間でかなり流行りましたね)

ジョギングのような有酸素運動の場合は、定期的に軽めの運動をするのがよいでしょう。エアロバイクを毎日1日30分やったり、散歩を1時間したり。こういった運動を継続的にすることで一酸化窒素(血管をひろげて血流を良くしてくれたり、成長ホルモンを分泌させてくれたり)が体内で増えてくれます。

食事

食べることはどうでしょう。

成長ホルモンはタンパク質からつくられます。タンパク質をしっかり摂っておけば、成長ホルモンを分泌してくれるチャンスの時を逃さずしっかり成長ホルモンが体内で作られます。(ただしタンパク質自体が成長ホルモンの分泌を促すわけではないので注意)

このとき、お肉を食べなかったり、食べるものに偏りがあったりすると、タンパク質が足りない場合が出てきてしまいます。

おまけ。チョコレートやココアにはいっているカカオには、上で挙げた一酸化窒素を増やす効果があるみたいですよ。フラバノールという物質がそうです。

ご飯を抜く

意外かもしれませんが、お腹をすかせるのも成長ホルモンの分泌に役立ちます。

脳が低血糖な状態を解消しようと、肝臓でグルコースをつくれと指令を出して……成長ホルモンが大量に分泌されるからです! お腹が空いたからと間食をするよりは、そのままぐっと我慢して成長ホルモンを出すようにした方がお得かもしれません。

同じ理屈で断食も効果があるのですが、ちょっと専門的なのでよく調べてから行うようにしましょう。

4. ストレスの蓄積

円形脱毛症とストレスとの関係が有名なように、白髪もストレスによって発生します。

髪を黒くするメラニン色素、その元となるメラノサイトは神経細胞と似た性質をもっているためストレスに弱く、負荷がかかると正常な働きが失われます。ストレスが溜まることで自律神経のバランスが乱れて血行が悪くなり、髪の毛への栄養も不足。ストレスで神経系の働きが鈍くなり、代謝が落ちたり免疫力の低下を起きると、頭皮も健康ではいられません。髪の毛にも悪い影響が出てしまうのです。

ストレスが重なって白髪になった……という方、周りにも少なくないと思います。

でも、実際どういった仕組みでストレスと白髪がつながっているのか、はあまり知られていません。そのメカニズムをご一緒に見ていきましょう。

4-1 活性酸素が髪を白くする

最近の研究では「活性酸素」が原因であることが明らかになっています。

そもそも活性酸素は、老化など高齢化が引き起こす症状の原因となるものです。ストレスによって産出された活性酸素によって体内の細胞が酸化し、この酸化で細胞が損傷することで老化が起こります。

髪の黒さを守るメラノサイトも、活性酸素によって酸化し損傷してしまうため、黒髪のための機能が損なわれ、白髪になってしまうのです。

また、ストレスは活性酸素の一種である過酸化水素を産出します。過酸化水素水、オキシドールといえば思い出される方もいらっしゃるでしょうか。理科の実験で使った、あのオキシドールです。(オキシドールを二酸化マンガンと混ぜると、水と酸素になりますよね)

このオキシドール、髪にスプレーで振りかけることを数日続けると、実は脱色できてしまいます。(お勧めしません……)

話を戻しましょう。つまり、過酸化水素にはメラニンを漂泊する作用があり、その過酸化水素はストレスで産み出されるのです。

4-2 心へのストレスから分泌される副腎皮質刺激ホルモン

副腎皮質刺激ホルモンは、下のような要因から分泌されます。

  • 危機
  • 不安
  • 恐怖
  • 怒り
  • 緊張

精神的なストレスは、感情の抑圧によって起こります。上のような負の感情を抑え込むためにはそれ以上の力を使ってしまい、結果消耗してしまいますので、注意が必要です。

このとき、青や緑のような癒しの効果のある色を見たり、時にはカラオケなどに行って感情を発散させたり、涙を流したり、散歩など軽い運動をしたり。リラックスを心がけていきましょう。

また、タバコに含まれるニコチン、コーヒーなどに含まれるカフェインは、副腎皮質を刺激しホルモンの分泌を促します。コーヒーは白髪の原因である過酸化水素も多く含んでいますし、米のサイエンス誌によると、喫煙者は非喫煙者と比較して、4倍以上白髪の発生率が高いそうです。

白髪を改善したいのであれば、タバコやコーヒーなどは控えた方が良いと言えるでしょう。

4-3 身体へのストレスから分泌されるメラニン細胞刺激ホルモン

メラニン細胞刺激ホルモンは、紫外線によって分泌されてしまいます。

といっても、本来は紫外線からお肌を守るために分泌されるものなのですが……日焼けしたり頭皮を日光にさらしたりすることで身体にストレスがかかります。

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上の表は、7月の時間別のデータです。12時をピークに山を描いています。10時~14時ごろは注意が必要なことがわかります。

気象庁:晴天時UVインデックス(推定値)の時別累年平均値グラフ

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こちらは月別のデータです。5月~8月に紫外線量が多い事がわかります。

気象庁:日最大UVインデックス(推定値)の月別累年平均値グラフ

身体に大きなストレスを与える紫外線。特に、頭皮とお顔への直射日光に注意して、日傘、帽子、マスクなどを用意するとよいでしょう。

5. 血液の不足

白髪は血液の不足によっても起きると言われています。特に、女性の方が白髪になりやすい理由として考えられています。

髪に必要な栄養は血液によって運ばれますので、貧血などによって血液が不足すると、栄養が髪まで届きません。(髪は身体の他の臓器に比べて優先度が低いので、後回しになります)

女性の場合、月経、出産、閉経の時期には血液が不足しがちです。月経の時はもちろん、妊娠や出産の時期ともなると大量の血液が体外に出てしまい血液が足りなくなります。閉経も血液不足から起きると言われています。

6. まとめ

白髪を引き起こす5つの原因についてご紹介してきました。ご自身にはいくつ当てはまったでしょうか?

上の5つ以外にも、遺伝や年齢、病気、生活習慣、ヘアケア製品選びのミスなど、白髪になる原因は色々と考えられますが、ひとつひとつクリアしていくことで、白髪は改善できるとも言われています。

生活習慣を見直し身体の内側へのアプローチを行うことは、生活全体を改善し、白髪だけでなく毎日の生活にハリを与え、健康的で豊かな生活をもたらしてくれます。

あるいは必要に応じて白髪染めの助けを借りることで「あれ、意外にこの色いいな」など新しい自分を発見でき、染めたら自分に自信がついて毎日が楽しくなったという場合もあります。

白髪は薄毛よりもインパクトが少ないため見過ごされがちですが……白髪について悲観するのではなく、健康づくりをしたり、オシャレになったり、など前向きにとらえて向き合うことが大事です!

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